・ ・ ・ 第2章 艇が出会った場合 は、コースの近くを帆走してレース中の艇間で適用される全ての航路権規則を含んでいる。ある特定の状況でどの規則が適用されるか判定しやすくするために、この規則は以下のように4つの節に分けて構成されている:

・ ・ ・ A 節-航路権 4つの基礎的な航路権規則がある。 (1) P は S を避けなければならない[10]。 (2) W は L を避けなければならない[11]。 (3) AS は AH を避けなければならない[12]。 (4) "風位を越えた" (つまり、"タッキング中"の)艇は他の艇を避けなければならない[13]。

・ ・ ・ B 節-一般的な制限 艇には5つの主な制約がある。 (1) 艇は、常識的に可能ならば接触を回避しなければならない[14]。 (2) 艇は、他の艇に対して最初に航路権を得た時は、まず、その艇に"避けるためのルーム"を与えなければならない[15]。 (3) コースを変更する時は、航路権艇は避航艇に対し、"避けるためのルーム"を与えなければならない[16]。 (4) 他の艇の風下側を通り抜けようとする艇は、"プロパーコース"より風上へ帆走してはならない [17.1]。 (5) 他の艇が風下側を通過しようとしているならば、"プロパーコース"より風下へ帆走してはならない(上りのレグを除く)[17.2]。

・ ・ ・ C 節-マークまたは障害物で マークまたは障害物においてのみ適用される特別な規則が2つある。規則 18: 2艇がマークまたは障害物を通過している時に、一般的に適用される規則は、 (1) 航路権のない O は IN を避けなければならない。 (2) 航路権のある O は、IN に"ルーム"を与えなければならない。および (3) AS は AH を避けなければならない。規則 19: 障害物を避けるために大幅なコース変更をしなければならないクロースホールドの艇は、タックをして障害物を避けるための"ルーム"を、同じタックの他の艇から貰う権利がある。

・ ・ ・ D 節-その他の規則 6つの雑多な規則があり、そのうち最も重要なものは、以下のものである: (1) ペナルティの回転を行っている艇は、他の艇を避けなければならない[20]。 (2) 正しくスタートするために復帰中のリコール艇は他の艇を避けなければならない[20]。 (3) 艇は、ペナルティの回転を行っている艇を妨害してはならない[22.2]。

・ ・ ・ 全ての規則の文面を読んで覚えようとしてはならない。いくつかの規則は複雑であり、微妙な概念を含んでいる。その代りに、それぞれの規則が、どのような行動を取らせようと、または、止めさせようとしているのか、理解するように努めなさい。

・ ・ ・ マークまたは障害物付近を除くと、A 節および B 節の規則で 99% の時間がカバーされる。従って、これらの規則(10 から 17)を集中して覚えれば、コースを安全に帆走するのに必要なことのほとんどを知ったことになる。

・ ・ ・ C 節で覚えておくべき最も重要な規則は、規則 18.1 (いつ規則18が適用されるかを定めている)、規則 18.2(マークまたは障害物を通過する艇に対する"一般的な"規則を定めている)、および規則 18.4(内側艇がマーク廻航時にジャイブする義務を定めている)である。


・ ・ ・ 航路権規則の構成を理解しやすくし、またある状況に対して適用される規則を見出しやすくするために、第2章の全規則の番号と表題を以下に示す。

A 節-航路権
10 - 反対のタック
11 - 同一のタックでオーバーラップしている場合
12 - 同一のタックでオーバーラップしていない場合
13 - タッキング中
B 節-一般制限
14 - 接触の回避
15 - 航路権の取得
16 - コースの変更
17 - 同一のタック; プロパー・コース
17.1
17.2
C 節-マークおよび障害物において
18 - マークまたは障害物の通過
18.1 - 本規則が適用される場合
18.2 - ルームを与えること; 避けること
18.3 - タッキング
18.4 - ジャイビング
18.5 -連続する障害物の通過
19 - 障害物においてタックするためのルーム
19.1
19.2
D 節-その他の規則
20 - スタートの誤り; ペナルティの回転; 後進
21 - 転覆、投錨または座礁; 救助
22 - 他の艇に対する妨害
22.1
22.2

・ ・ ・ 航路権規則の中で用いられている 定義 の中の用語もまた重要である。

クリア・アスターンおよびクリア・アヘッド; オーバーラップ
フィニッシュ
避けること
風下風上
マーク
障害物
プロパー・コース
レース中
ルーム
タック、スターボードまたはポート
2艇身ゾーン


第2章-艇が出会った場合

Preamble 第2章の規則は、艇がレース・エリア内かその近くを帆走中であって、レースに参加しようとしているか、レース中か、またはレースをしていた艇の間で適用される。しかし、レース中でない艇は、規則22.1の場合を除き、本規則のいづれかに違反したことにより処罰されることはない。本規則に従って帆走中の艇とそうでない他の船舶との間では、「海上における衝突予防のための国際規則」または「航路権に関する国内法規」が適用され、帆走指示書に明記された場合には、これらの規則が本規則にとって代わる。

・Overview 第2章のこの序文は、第2章の規則がいつ適用されるかを定めている。定義された用語: レース中.
・Basic いわゆる"航路権"規則は、1997-2000規則では、第2章(艇が出会った場合)の中だけに現れる。これらの規則は、レース中の艇、およびレースの前または後でレース・コースの区域を帆走している艇の間で適用される。"レース中"の定義に従うと、準備信号の前、またはフィニッシュしてフィニッシュ・ラインとマークをクリアした後はレース中ではない。しかし、"レース中"でなくても、レース・コースの近くにいる場合には、航路権規則が課される。しかし、"レース中"でないならば、"レース中"の艇に対して妨害したために規則22.1(他の艇に対する妨害)により処罰される場合を除いて、航路権規則に違反したことにより処罰されることはない。
・Advanced レース中の艇がレース中でない船舶に出会った時には、両者の間では、1997ー2000規則でも第2章のいづれの規則でもなく、「海上における衝突予防のための国際規則」または該当する航路権に関する国内規則が適用される。君がレース中であるという理由だけで、レース中でない他の艇が君を避けて回避する義務はない。君は、レース中でない艇との間でも、"交通規則"に従わなければならない。レース中でない他の船舶に出会った時、"交通規則"に従わなかったことで失格となるかも知れない。
・Related 君が"レース中"でないならば、違反したことで処罰される航路権規則は、レース中の艇に対する妨害を排除している規則 22.1(他の艇に対する妨害)だけである。規則 2(公正な帆走)は、レース中であろうがなかろうが、常に適用されることに注意しなさい。

First Edition, March 1997
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